やせっぽち寄稿文

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【みゆな/ユラレル】歌詞の意味を考察! 17歳の少女が描いた若者の不安と闇。


2019年9月発売ミニアルバムより、みゆな「ユラレル」

逃げ場のないような世界を生きる少女の叫び。

吉岡里帆主演の映画『見えない目撃者』主題歌として製作された話題作です。

YoutubeではMVも公開中。


みゆな - ユラレル【Official Music Video】 みゆな Official Channel より

みゆなさんはなんとまだ17歳の高校生。

17歳の少女が書いたとは到底思えないような、圧巻の詩は必聴です。

ここではその歌詞に注目して楽曲を紐解いていきたいと思います…!

 

 

歌詞解釈

みゆなさん曰く「高校生が抱えているリアルな不安や闇を歌にできた」という本楽曲。その言葉通り、歌詞で描かれているのは若者の抱くどうしようもない不安と世界への不信感です。

雁字搦めの光探して
さまよった道
安定しない
気持ち抑えて
前を探す 

ユラレル 作詞 みゆな 

不安定な気持ちを抑え、未来を見つめる少女。

しかし探しているのは「雁字搦めの光」。そこに自由はありません。

就職なのか進学なのか、その在り方は違えどあくまで社会に縛りつけられた中で、その先に希望を見出さなければならない若者たち。不安に駆られながら、何とか前に進もうとする姿が描かれています。

 

 

目を開けても
わからない真実
頭の中で
描く DREAM

ユラレル 作詞 みゆな 

頭の中では夢を描く。

しかしその一方で、世の中何が正しくて何が間違っているのかわかりやしない。

誰が本当のことを言っているのかもわからない。

社会に対する不信感が募っていきます。

 

 

鍵が解けない
明日が描けない
忘れていた
あなたの声
誰も信じない
わかってくれない

誰か僕を見つけて

ユラレル 作詞 みゆな 

鍵が解けない、つまりその先にあるものが何なのかわからない。

未来がどうなるか描くこともできない。

過去のあなたの声も忘れていた。もはや何も信じられない。

こんな自分を誰もわかってはくれない。

思春期の若者は、何に対しても不安を抱かずにはいられないもの。

前も後ろも見えない暗闇の中で、少女の絶望は膨らみ続けます。

そして呟く。「誰か僕を見つけて」

ここで思い悩む私の存在に誰か気付いてくれ。私の気持ちを誰か理解してくれ。

そんな少女の想いは叫びへと変わります。

 

 

叫んでみた
この想いを
殺して

助けて

見て見ぬ振り様
両手を広げた

さよなら

ユラレル 作詞 みゆな 

世の中の誰にもわかってもらえない少女の想い。それを押し殺してでも、少女は必死に叫びます。「助けて」

それはきっと、社会から脱落することへの恐れ。想いを殺してでも誰かに見つけてほしかった。一人になるのがただただ不安だった。

しかし世間は見て見ぬふり。誰も助けてはくれませんでした。

誰も自分をわかろうとはしてくれない。

「さよなら」。そこには、少女の社会に対する諦めが映し出されています。

 

 

馬鹿みたいに泣いて
この広い世界に逃げ場がなくて
壊れ落ちたんだ

錆びついた僕を
oh oh oh oh
誰かが
磨いてほしいよ

ユラレル 作詞 みゆな 

 誰もわかってはくれないし、助けようともしてくれない世界。

街ゆく全ての人が敵のように思えて、この広い世界のどこにも逃げ場がないような気がして、消えてしまいたくなる。馬鹿みたいに涙を流して、少女は壊れ落ちていきました。

誰かが僕の錆を落としてほしい。

ひとりぼっち、壊れ落ちて泣き叫んだ少女の切実な願い。

 

 

カラスの声が響き渡って
何も聞こえない
笑顔を見せて
吐き気が襲う
そんな夕方

ユラレル 作詞 みゆな 

憂鬱で不穏な空気が漂う夕方。

笑顔を取り繕って、無理して笑顔を作っている現状に吐き気がして。

どこまでも鬱な街と少女の心模様の描写です。

 

 

思うことを
どう伝えればいいの
頭の中で
止まる DREAM 

ユラレル 作詞 みゆな  

自分の思いをどうやって伝えればいいか分からず、誰にも理解されない。

何処にも味方がいなくて、自分が壊れ落ちてしまって、夢を描くのも止めてしまった。

希望も見出だせず、少女の心の闇はさらに深く広がります。

これがまさに、彼女が描きたかった「高校生が抱えているリアルな不安や闇」なのでしょう。思春期特有の鬱。

それを17歳の彼女が歌うからこそ、曲が鬼気迫るようなリアリティを帯びるようになります。

 

 

ガラスの破片を握る勇気を
この僕でも貰えたかな
手探りの日々
変えていく STORY

壊れ落ちたこの世界
崩れ落ちた僕の愛
誰か僕を見つけて

ユラレル 作詞 みゆな 

傷つくとわかっていながら、壊れ落ちた世界のその破片を握りしめる勇気を僕は貰えただろうか。

きっとそんな勇気は無かったから、少女は散乱した破片の前で呆然と立ち尽くすしかなかったのでしょう。ただ壊れ落ちていくしかなかったのです。不甲斐ない自分へのやるせない思い。

そして再び呟きます。世界は壊れ落ちた。愛は崩れ落ちた。

「誰か僕を見つけて」。

 

 

(中略)

雁字搦めの
光差し込む
僕だけの道

 ユラレル 作詞 みゆな 

ラスサビは繰り返しなのでちょっと省略します。

全てが壊れ、世界に「さよなら」と別れを告げた主人公。

彼女が歩むのは縛りだらけの未来が広がる、誰も理解してくれない「僕だけの道」なのです。誰も助けてくれない、壊れ落ちたこの世界で一人生きる少女の歌。

 

 

ユラレル

ユラレル

  • みゆな
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

まとめ

誰も自分をわかってはくれない。逃げ場のないような世界を生きる少女の歌。

 
想いを伝えることもできず、誰にも理解されず、「助けて」と叫んでも皆見て見ぬ振り。不甲斐ない自分。世界への不信感。

全てが壊れてしまった。

そして主人公は「さよなら」と別れを告げます。世界を捨てて、僕だけの道を歩むのです。

 

若きシンガーソングライター・みゆなさん。

17歳でこれだけの言葉が紡がれていることに、雷に撃たれたような衝撃を受けました。

17歳の少女だからこそ抱く感情。しかしそれを見事にポップに落とし込んでいます。棘のある激しい感情を、荒っぽい表現を残しつつも、全ての人が理解し得る形で詩にしているのです。

こんな言葉で表現できるアーティストは間違いなく彼女だけでしょう。

 

彼女がこれからどこへ歩むのか。

どんな想いを言葉にするのか。

今後が非常に楽しみなアーティストです。

 

 

ご意見・ご感想はお気軽にコメントください。

 

 

 

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