やせっぽち寄稿文

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【曲紹介】受験で最後に僕らを助けてくれるのは音楽だ


受験の日の話をさせてください。

私の受験した大学の入試は2日間。某旧帝大です。

出来るだけリラックスして臨むつもりでいた私ですが、実際そんなにうまいこと行きませんでした。

1日目の1教科目はいつも通り乗り切ったものの、1日目の最終教科、数学で完全に撃沈。

全く解けなかったし、友人と答え合せをしても全然合ってない。唯一解けたと思った問題も計算間違いで不正解。なんと大問1つも完答できなかった。

一応「今年は難化してる」という情報をツイッターで仕入れたものの、こんなに解けてない人いるはずなかった。だって1問も解けてないんだから。

受験経験者ならわかっていただけると思うんですが、旧帝大の入試で0完はほぼ不合格を意味します。もう本当に絶望しかない。

 

当然、もう不合格を覚悟したし、絶望で心が一杯でした。友達には「明日取れば受かるから大丈夫!」なんて言って明るく振る舞ったものの、内心とてもそんな風には思えなかった。明日何点取ってももう無理だろうと。本気でそう思った。

 

それは2日目の朝も同じでした。自分を必死に励ましながら最寄駅までの電車に乗り込んだものの、心の底からは「今日こそ頑張る!」なんて思ってなかった。なんとか、吹けば倒れそうな心を引き止めて受験会場へ。

 

そんな朝、駅から大学へと向かうバスでふと思い出しました。

いつもこんな時は音楽を聴いていたな、と。

私は試験数日前から、一切の音楽を絶っていました。受験中に集中が切れて、脳内でその音楽が再生されることを恐れたから。でも、この精神状態で試験を受けるくらいなら、音楽にかけてみてもいいんじゃないか。そう思ったので、藁にもすがる思いで、バスに揺られながらもイヤホンに手を伸ばしました。

 

今思えば、あの時音楽を聴いていなければ絶対合格なんてしてなかっただろうな、と本気で思います。勿論、音楽を聴かずに受けたわけではありませんから、実際聴かなくても受かっていたたかもしれない。それは今となってはわかりません。でも、やっぱり最後に自分を助けてくれるのは音楽なんだなと。心からそう思いました。これはお世辞でも虚構でもない。本気でそう感じたし、その時音楽を聴いて感じた高揚感は今も忘れられない。ドーピングだと揶揄されたって構わない。そのくらい感動したんです。

 

というわけで、前置きが大変長くなってしまいましたが、楽曲への感謝の意を込めて、私がその時聴いていた曲をご紹介させていただきたい。名曲だらけです、本当に。

 

 

できっこないをやらなくちゃ

サンボマスター伝説の名曲、「できっこないをやらなくちゃ」。

できっこないを やらなくちゃ

できっこないを やらなくちゃ

  • サンボマスター
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

バスで最初に聴いたのはこの楽曲でした。私はサンボマスターの熱烈なファンでもないのですが、いざ音楽を聴こう、と思った時に真っ先に思いついたのがこの楽曲。一番この絶望的な状況にふさわしいと思ったからです。

君は今逃げたいっていうけど それが本音なのかい?
僕にはそうは思えないよ

サンボマスター 「できっこないをやらなくちゃ」

この曲は、腹立つくらいにまっすぐなんです。そんなこと言わないでくれって思ってしまうほどに。でも、本当にどうしようもない時、頼りたくなったのはこの曲だった。

心を少しでも不安にさせちゃだめさ 灯りをともそう

あきらめないでどんな時も 君なら出来るんだどんな事も
今世界にひとつだけの強い力をみたよ
君ならできない事だって 出来るんだ本当さウソじゃないよ
今世界にひとつだけの強い光をみたよ

僕は現実主義者で、理想論とか夢とか、そんなものがあまり好きではない。この曲だって、率直に「そんなわけあるか」って思ってしまう自分がいる。できない事はできない。誰がなんと言おうと。

でも、その時だけは本気でできるって思わされました、この曲に。受験会場へと向かうバスの静けさとは対照的に、場違いなほど熱い山口さんの歌声。しかも本気でそう思って歌ってるんです、サンボマスターは。本気で「君ならできる」って思って、本気で「ウソじゃないよ」って思って、ただまっすぐに歌ってるんです。

だからこそ、そんなわけないのに「君ならできる」なんて熱い言葉が突き刺さった。冷たい空気が流れるバス車内でも。

サンボマスターに根負けしたな、って思いました。現実主義者の僕の負けです。そして心から感謝したい。ありがとう。

 

Mr.Heartache

SEKAI NO OWARIで「Mr.Heartache」。

個人的に、SEKAI NO OWARIの楽曲の中でもトップクラスで好きな楽曲です。落ち込んだ時にはいつもこの曲に助けてもらった。

Hello again, Mr.Heartache.

Give me a strength to get up.

SEKAI NO OWARI 「Mr.Heartache」

サビはたったこの二文だけ。たったこれだけの文章になんでこんなに救われるのか、私にもわかりません。でも、やっぱり受験直前に助けを求めたのは「Mr.Heartache」だったんです。

そして彼は本当に立ち上がる強さ(strength to get up)を与えてくれた。彼には頭が上がりません。そしてまた会おう、Mr.Heartache。

この曲全体の感想は別の記事にまとめていますので、もし宜しければご覧ください!

【セカオワ】Mr.Heartache 歌詞の意味を徹底解釈!ファン待望の音源化! - やせっぽち寄稿文

 

万歳千唱

RADWIMPS、「万歳千唱」。

この曲ははっきり言って、何回も何回も、聞き飽きるほど何回も聴いた。この曲の記事だって書いた。曲の展開なんてわかりきってるし、どこがグッとくるか、次にどの歌詞がくるか、全部わかってる。でも、泣きそうになった。バスの車内で。人目がなければ間違いなく泣いていた。この感想を書く前にも、もう一回聴いてまた泣きそうになった。全部わかってるのに、どうして。この曲には不思議な力があるって、本気でそう思う。

実は、僕はセンター試験の数学もやらかした。もうダメだと思った。その時助けてくれたのもこの曲だった。

この曲は、上に貼った動画を見ればわかる通り、沢山の若者によって合唱される楽曲なんだけど、その声がどれほど美しいことか。本当に、何度聴いても感動するんです。

君の中のカナシミを喜ばせて 君の中のクルシミを勝ち誇らせて
なぁどうすんだよ おいどうすんだよ
その影に隠れ震える 笑顔の手を取れるのは
君だけだろう

RADWIMPS 「万歳千唱」

もう何回だって聴いたからわかってるんです。なのに何回だって忘れてしまう。何回だって、自分の中の悲しみ、苦しみを喜ばせて勝ち誇らせてしまう。わかってるはずなのに。

「なぁどうすんだよ おいどうすんだよ」

この問いかけがこの上なく心に響くんです。心臓を抉られるんです。

僕は一生野田洋次郎さんの歌詞に勝てません。

記事はこちら

RADWIMPS 「万歳千唱」「正解」歌詞解釈と18祭! - やせっぽち寄稿文

 

会心の一撃

RADWIMPSの名曲、「会心の一撃」。

最後に、バスが会場に着くその時に聴いていたのはこの曲でした。そして会場でも、待ち時間には人目をはばからず口ずさんだ。僕の最後の最後の切り札。

僕にとっては特別な一曲で、それ故に聴くことを避けてきた曲でもあります。

自分で自分予測変換 説明書などなしで充分だって
じゃあどこのページに書いてあった?
その「しょうがないだろう だってしょうがないだろう」

RADWIMPS 「会心の一撃」

そんなことわかってるんです。痛いほどわかってる。万歳千唱のところでも書いたけれど、そんなのもうわかってる。

でも「しょうがないだろう だってしょうがないだろう」って湧き出してくるんです。自分で自分予測変換。もう何回だって。それをかき消してくれるのがこの曲なんです。

 

圧倒的で感動的な 理想的超えて完璧な
運命的で冒険的な 時に叙情的な未来 ×2×2

創造的で本能的 芸術的超えて幸福な
延長22回 二死 満塁 3点ビハインド 不敵な笑み
4番 目隠しスウィング 初球 逆転満塁弾な未来 未来

ほんとはこんな曲、試験前に聞きたくなかったんです。聴くつもりもなかったし。

堅実に得点を積み重ねて、一点も取られることなく、5回コールドで圧勝して、満面の笑みを浮かべている予定だったんです。でも、気がつけば追い込まれていた。延長22回、2死、3点ビハインド。

無性にこの曲を聴きたくなった。聴くしかない、とも思いました。jokerを使うのは今だろうと。そして、使うなら最後に使うべきだろうと。不思議とそう思ったんです。

この曲はある種、諸刃の剣です。3点ビハインドで2アウトまで追い込まれたことを自覚してないと聴けないから。でも、不思議と怖くはなかった。まさに曲にある通り、バスでこの曲を聴いていた私は不敵な笑みを浮かべていただろうと思います。隣に座っていた友人は不審に思ったかもしれない。でも、まだ打てると。まだ諦める時ではないし、むしろ芸術的超えて幸福な、野田洋次郎さんが描きたかった圧倒的な瞬間があるかもしれないと、その時はそう思えたんです。

 

私がこの時聴いたのは、原曲ではなく上にリンクを貼ったLive Ver。それは、どうしても野田洋次郎さんの歌唱後の最後の言葉が聴きたかったから。

「大丈夫だ 大丈夫だ」

別になんてことない言葉なんです。本当になんてことない。でも、最後にこれだけ聴きたかった。これでもう大丈夫だって思えた。RADWIMPSの、何事にも勝る「会心の一撃」。

 

 

長い文章になりましたが、僕が伝えたかったのはたったこれだけ。

最後に僕らを助けてくれるのは音楽だ。

間違いない。そう心から思いました。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!