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米津玄師『Flamingo』 言葉が難しすぎ!?歌詞の意味を徹底解説!


米津玄師、待望のニューシングルFlamingo / TEENAGE RIOT』。

FlamingoのMVも解禁されました!

 

今回は歌詞の解説…というか解読と、感想を少々書かせていただきます!

 

 

 

 

はじめに

ひとつ前のシングル「Lemon」は、空前絶後の大ヒット。ドラマ「アンナチュラル」主題歌に起用されると瞬く間にヒットチャートを駆け上がり、各種音楽サイトのデイリーランキング21冠、ウィークリーランキング13冠、Billboard上半期ランキング3冠発売初週売上歴代1位、累計DL数歴代1位、MVは早々に1億再生突破、そしてついにはダブルミリオン達成などなど、とてつもない勢いで記録を生み出してきました。

そして、ついに待望の新曲。

まあ米津玄師さんが過去の曲に引きずられることなんてありえないだろうとは思ってはいましたが、やはりとんでもない曲を作り出してきました…w

引き出しの多さには感嘆するほかないです。最初にMVを見たときは、とてつもない世界観にもう笑いがこみ上げてきました…w

www.youtube.com

では、早速歌詞を見ていきましょう!

なお歌詞の引用に関しましては、文化庁の示す引用の要件を確認の上で記載しております。

 

歌詞

最初に全体の歌詞を。

宵闇に 爪弾き 悲しみに雨晒し 花曇り
枯れた街 鮸膠もなし 侘しげに鼻垂らし へらへらり

笑えないこのチンケな泥仕合 唐紅の髪飾り あらましき恋敵 

触りたい ベルベットの目尻に 薄ら寒い笑みに

あなたフラミンゴ 鮮やかなフラミンゴ
踊るままフラフラ笑っても変わらない
寂しさと嫉妬ばっか残して 毎度あり 次はもっと大事にして

 

御目通りありがたし 闇雲に舞い上がり 上滑り
虚仮威し 口ずさみ 狼狽えに 軽はずみ阿呆晒し
愛おしいその声だけ聞いていたい
半端に稼いだ泡銭 集り出す昼鳶
くだらないこのステージで光るのは あなただけでもいい
それはフラミンゴ 恐ろしやフラミンゴ
はにかんだ ふらふら浮かんでもう さいなら
そりゃないね もっとちゃんと話そうぜ
畜生め 吐いた唾も飲まないで


氷雨に打たれて 鼻垂らし あたしは右手に猫じゃらし
今日日この程度じゃ騙せない 間で彷徨う永久に
地獄の閻魔に申し入り あの子を見受けておくんなまし
酔いどれ張り子の物語 やったれ死ぬまで猿芝居

 

あなたフラミンゴ 鮮やかなフラミンゴ
踊るままふらふら笑っても変わらない
嫉妬ばっか残して 毎度あり 次はもっと大事にして


宵闇に 爪弾き 花曇り 

枯れた街 鮸膠もなし
はらへらり

米津玄師 『Flamingo』 作詞 米津玄師

 

うーん、難しい…

恥ずかしながら、最初聴いたとき歌詞が高尚すぎて全然単語がわからなかった…自分の日本語力の無さを実感しました…orz

 

ということで、歌詞に登場する高尚な言い回しの解釈を乗せて、歌詞を解説させていただきます!

あくまで私個人の解釈ですので、そのように思って読んでいただけると幸いです。以後断定口調ですが、推定に過ぎません。

 

 

歌詞の意味考察

 

宵闇に 爪弾き 悲しみに雨曝し 花曇り
枯れた街 鮸膠も無し 侘しげに鼻垂らし へらへらり

米津玄師 『Flamingo』 作詞 米津玄師

宵闇…宵のうち月が出ていなくて暗いこと

爪弾き…嫌悪、排斥すること。

花曇り…桜が咲く頃の曇りがちの天気

鮸膠も無し(にべもなし)…愛想がない

 

初っ端から古文を読んでいるかのような、難解な言い回しの連続です…鮸膠なんて予測変換じゃ出てこない…w

 

平易に言えば、この曲は1組の男女の失恋ソングだと思われます。しかしながら、失恋ソングなんて軽率な言葉で表すのは躊躇われるような、なんとも異質な雰囲気を漂わせています。

 

この部分の歌詞は男側の感情。 女性に振られて(爪弾きされて)、夜の雨の街に一人きり。

そんな日の街ってのはやけに無愛想で、なんとも冷たく感じるもの。一人感傷的な感情に浸って、馬鹿らしくなって笑えてきて。そんなどうしようもない感情がこれでもかと暗示されています。

花曇りという言葉がこれまたどうしようもなく虚しい。

 

Aメロは完全な五音詩。

一切詳細な描写がないにも関わらず、趣深い単語を並べられただけで男の心情、場面設定、世界観などを描写しています。恐るべし米津玄師。

 

笑えないこのちんけな泥仕合
唐紅の髪飾り 荒らましき恋敵
触りたい ベルベットの目尻に
薄ら寒い笑みに

米津玄師 『Flamingo』 作詞 米津玄師

ちんけ…貧相な様

唐紅…鮮やかな濃い紅色

ベルベット…西洋由来の織物。柔らかく滑らか。

 

ここでようやく、恋をした女性の描写が入ります。唐紅の髪飾り。愚直に考えれば、「Flamingo」と呼ぶ由来はここから。

笑えもしないような、恋敵との品のないどうしようもないいざこざ。どうやら女性の相手は自分だけではないらしい。

「ちんけな泥仕合」唐紅の髪飾り」が対比的に描かれることで、女性の華やかささが際立っています。爪弾きされたのに、頭から離れない女性の姿。悲しそうに笑う表情がまた一層恋しい。枯れた街で一人歩く男性の締め付けられるような胸の内。

 

そして艶やかに最初のサビへ。

 

あなたフラミンゴ 鮮やかなフラミンゴ
踊るままフラフラ笑っても変わらない
寂しさと嫉妬ばっか残して
毎度あり 次はもっと大事にして

米津玄師 『Flamingo』 作詞 米津玄師

フラミンゴのように、妖艶で美しいあなた。全くなびくことなく、上部だけの笑みで遇らうあなた。嫉妬だけさせて、虚しさを私に抱かせるあなた。

しかしながら、どうしても恋心を忘れられない。そんな感情でしょう。

「毎度あり 次はもっと大事にして」という一文で、「あなた」そっけない様子をわかりやすく描写しています。

 

そして2番。

 


 

御目通りありがたし
闇雲に舞い上がり 上滑り
虚仮威し 口ずさみ
狼狽えに 軽はずみ阿呆晒し

米津玄師 『Flamingo』 作詞 米津玄師

御目通り…貴人にお目にかかること

上滑り…表面しか見ずに軽々しく振舞うこと

虚仮威し…見え透いた脅し

 

「あなた」との面会に舞い上がり、上滑りで軽はずみな言動しか取れない男性。

「御目通りありがたし」から2人の関係が浮かび上がってきます。なんとなく風俗っぽさが滲み出ていますが、そこに関してはまた後の歌詞で。

 

愛おしいその声だけ聞いていたい
半端に稼いだ泡銭 集り出す昼鳶
くだらないこのステージで光るのは
あなただけでもいい

米津玄師 『Flamingo』 作詞 米津玄師

泡銭…悪銭。特に悪事や博打で手にしたお金。

昼鳶…昼間、人家に忍び込み金品をさらう盗人。

 

視点は男性。この曲中で「あなた」と女性側が言うことはないでしょうからね。

とにかく「あなた」が愛しくて仕方がない。手にした悪銭も陳腐なことに消えていく。こんな世界で光るのは、「あなただけでもいい」。

流れるようなリズムで、深い深い愛を歌う。 美しいと言うほかないです…

 

そして2番のサビ。

 

それはフラミンゴ 恐ろしやフラミンゴ
はにかんだ ふらふら浮かんでもう さいなら
そりゃないね もっとちゃんと話そうぜ
畜生め 吐いた唾も飲まないで

米津玄師 『Flamingo』 作詞 米津玄師

「それ」とはまさしく「あなた」のことでしょう。2番の歌詞を読んで行けば、「恐ろしや」と女性を形容することも頷けます。話もろくに聞かずに男性を爪弾きした「あなた」

「吐いた唾も飲み込まないで」は、「一度吐いた暴言を撤回すること」を表す「吐いた唾を飲み込む」からきていると思われます。

「他人に取られないように前もって手を打っておく」という意味の「唾をつける」という慣用句も意識しているのかもしれません。

畜生め。そんな言葉を吐き捨ててしまうほど、もはや憎らしく思える「あなた」。しかし、ろくに話もせず男性をあしらうことで、「別れ」という感情を相手に抱かせない。「あなた」の様子がだんだんとくっきりと描かれていきます。

フラミンゴが唾を吐くかは別として、動物的な比喩で「あなた」を描写するところが芸術的。

 

ここで歌い方大きく変化させまして、新たにCメロに突入します。演歌っぽい。

 

樹雨に打たれて 鼻垂らし
あたしは右手に猫じゃらし
今日日この程度じゃ騙せない
狭間で彷徨う永久に
地獄の閻魔に申し入り
あの子を見受けておくんなまし
酔いどれ張り子の物語
やったれ死ぬまで猿芝居

米津玄師 『Flamingo』 作詞 米津玄師

今日日(きょうび)…今頃。

永久…読みは「とこしえ」。意味はそのまま。

猿芝居…すぐに見透かされるような浅はかな企み。

歌い方、歌詞ともに女性的な印象をうけますので、ここで唐突な「あなた」視点。今度は女性側から、この曲の世界に色を添えてきます。展開が鮮やかです…

 

「小雨に打たれて鼻垂らし」男性の様子。まるで猫と戯れるように、上部だけで男性と付き合う「あなた」。 韻の踏み方が常々洒落てます…

女性としても、自分のやり方が相手に見透かされていることなど百も承知。それでも、上部だけの愛で男性を弄び続ける女性。まさに、「恐ろしやフラミンゴ」。

 

 

「おくんなまし」というのが 「廓言葉」と呼ばれる、江戸時代、遊郭の遊女の間で使われた言葉の一つだそうで。今風に言えば、夜の蝶たちの間で流通してる口調とのことです。

「あなた」 がそういった類の女性で、「地獄の閻魔」というのがその手の店の主人…ととれば、1番での 「あらましき恋敵」や、「次はもっと大事にして」といった歌詞もすんなりと入ってきますね。よってこの曲が通して「花魁とその客の歌」であることがここではっきりと明示されます。

しかしながら歌詞の意味内容がかなり狭義的になってしまうので、「あなた」の生き方を明確化するために、比喩的にそういった表現を使ったのかも。聴く側が好きなように読み取ればそれでいいかと思います。

 

とにかく、 妖艶美しい連れない女性像が、米津さんらしい表現で細やかに描写されております。美しい。

 

そしてラスサビ。

 

あなたフラミンゴ 鮮やかなフラミンゴ
踊るままふらふら笑っても変わらない
嫉妬ばっか残して 毎度あり 次はもっと大事にして

米津玄師 『Flamingo』 作詞 米津玄師

ここまでくれば、もう言うことは特になし。Lemon同様(?)、ここまでのサビからメロディをマイナーチェンジして、感情的に歌い上げられます。

フラミンゴのような「あなた」。最初にも言いましたが、ここまで具体的な出来事を描写することなく、彼の世界観の中で「あなた」と言う人物を叙述的に描き切っています。

 

そしていよいよ最後。

 

宵闇に 爪弾き 花曇り
枯れた街 鮸膠もなし
はらへらり

米津玄師 『Flamingo』 作詞 米津玄師

ここで最初のAメロに帰着。

若干コーラス的(?)に歌われることで、序盤の情景描写が一段と淋しさを増して舞い戻ります。美しいとしか言うことがない。

雨の夜。色気のない冷淡な街。はらへらり。 「はらへらり」なんて言葉はないんですが、美しく最後に響きわたっています。

本当に本当に美しい一曲。最高の楽曲でした!!

 

 

 

終わりに

米津玄師さんらしさがこれでもかと詰め込まれた、至高の楽曲。

 

1ファンとしては、「百鬼夜行」「ホラ吹き猫野郎」といった楽曲で見られる妖艶な世界感を描きつつも、歪んだ形ではありますが「失恋」という俗的な題材を扱った、これまた新たな楽曲で本当に聴いていて面白かったです。

どこか遠い世界の歌詞感で、米津さんらしさ全開でありながら、どこか聴き手の私たちが自分自身に重ねてしまうような、そんな世界感。圧倒的です…

美しいメロディ、妖艶な世界感。

是非是非みなさんもご堪能ください!!

Flamingo

Flamingo

  • 米津玄師
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

終始拙い文章で、所々鼻に付くような表現もあったかもしれません。不快に思われた方がいらっしゃったら申し訳ないm(_ _)m

お読みいただきありがとうございました!

 

written by 骨助

 

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